REPORT

京音vol.05

京都の音楽レーベル、ライブハウス、ラジオ局、TSUTAYAなどがタッグを組み、京都から新しい音楽を発信するために立ち上げたプロジェクト「京音 -KYOTO-」。2年目を迎えたこのイベントの5回目の開催となる今回は、関西の中でも勢いのある4組が京都nanoに集結した。

ダイジェストムービー

 

トップバッターを務めたのはshe saidや象の背など京都で話題のバンドを輩出し続けている立命館大学の軽音サークル・ロックコミューンのバンドknitだ。ライブが始まった瞬間から、声を振り絞り、掴みきれない未来を叫ぶヴォーカルの歌声に多くの人がぐっと引き込まれていた。ライブの終盤に演奏された終わりゆく夏を憂うような優しいメロディが印象的な「サイダー」、日々の焦燥感を歌に乗せた「1995」は、等身大の若者の姿がそこに見え、とてもぐっときた。戻りたくても戻れない青春を体現する彼ら。今後に期待したい。

 

ライブが始まる前に、「最初だけ!最初だけでいいんで『フゥ~!』と(盛り上げの声を)お願いします!」とオーディエンスに念押ししていたのは二番手の愛はズボーン。彼らはそんな前置きも、念押しも、微塵にも必要のないパフォーマンスを見せつけてくれた。くすっと笑ってしまうが口ずさみたくなってしまう言葉の数々を投げつけ、フロアを踊らせる。ただ楽しいだけではなく、聞きどころ満載の楽曲が彼らの実力を裏づけしている。すべてが融合して出来上がる出音はどこまでポップ。その場にいる全員を瞬時に味方につけライブを展開する力はさすがの一言だ。ライブの最後はもちろんセルフタイトル「愛はズボーン」。フロアに風船を撒き散らしてライブは大団円。圧巻のステージングであった。

 

全国流通盤EP『SUMMER ESCAPE』に収録されている「Like a rolling stones」できらっきらのメロディを初っ端から浴びせてくれたのは、三番手に登場した神戸のバンド・SAPPY。Vo.さっぴの底抜けに明るく、どこまでも突き抜ける歌声と、それに寄り添うドリーミーな楽曲がとても印象的なバンドだ。明るくて楽しい万人ウケするパフォーマンスはもちろん魅力的なのだが、彼女たちはそれだけではない。楽曲を聴かせて魅せる力を兼ね備えているのも強みであろう。中盤に披露された切ない歌詞と夢見心地の楽曲「Summer of Love」がそれを象徴していた。最後に披露された新曲「マジックアワー」、「DANCE XX」で起こったコールアンドレスポンスで、会場は一体感と温かな幸福感に包まれた。

 

トリを務めたのは7月にこんがりおんがくから1st full ALBUM 「HEAVY HAWAII PUNK」をリリースしたAnd Summer Clubだ。1曲目「In Your Bed」からAnd Summer Club節全開のステージが繰り広げられる。ナイーヴな歌声と、小気味よく踊るギターフレーズ、転がり続けるサウンドでフロアいっぱいのオーディエンスを揺らす。フロア全体で巻き起こる合唱や多くの歓声からも京都での彼らへの信頼の高さを伺えた。アンコールを含む9曲を颯爽と駆け抜けて、イベントを締めくくった。

次はどんな関西の気鋭バンドに出会えるのだろうか、そんな期待が回を増すごとに膨らんでいく「京音 -KYOTO- 」。次回開催のアナウンスも楽しみに待ちたい。


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